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木の芽月舍の運営者によるブログ

熱田神戸節

どんより蒸し暑い中、三味線稽古へ
このところ、ずっと梅雨模様が続いています

先週の深川節、一応最後まで通して練習していきました
今日から本格稽古に入ります

いきなりすごい早さで弾き始める先生
ついて行けなくて途中で止まってしまいました・・・

・中盤の3→6へのスリ、テンポを取り間違えているところが一カ所
・7と6の連続の箇所、竿を持つ手が受け手になりがちなので注意
・薬指と小指は連動、柔らかく丸くなるように握る。握っている手は丸く見えるように
 つい小指をギュッと握ってしまい指は反りがちなの注意
(ピアノの人は鍵盤を叩くクセでみんなこうなってしまうらしい)

そして、
「今日、ちょっと構え方いつもと違くない?」

どうも今日は三味線を置く位置が変
特に右腕の位置が微妙にずれていました
袖があるものとないもの、長袖の着てるものの厚みなどで感じが変わってしまいます
なにを隠そう今日は半袖の下に変なアームカバー(滑りやすい素材)をしていたのです
(半袖の時は、左腕の手術傷かくしにサポーターやアームカバーをするため)
知らず知らずのうちにズレていたらしい・・・
そういうことにすぐに気づく先生はスゴイ

ほんのちょっと体に近い方に少しずらしてみます
女性の場合、あまりふところを広く開けすぎると、見た目が男っぽくワイルドになりすぎてしまいます
体から遠すぎる位置にあると、バチを持つ腕の出具合が少なくなり弾きにくくなってしまいます
逆に体に近すぎると腕が出すぎて、肘も窮屈になってしまいます

とにかく三味線はその人その人に合う構えを見つけなくてはなりません
体型はいろいろなので一概には言えないため・・・

「そのくらいがいいと思うんだけど、ちょっと弾いてみて」

少し自分の体の方に詰めて(コンパクトに構える)弾き始めると、
これが、ぜんぜん弾けなくなってしまい・・・

「あれ?ずらしたからダメなのかなぁ?元に戻してやりやすいところで弾いてみて」

どうやらちょっと離し気味の方が自分的には収まりが良い
特別腕が長いわけではないが、リーチが長い人はこうなりがち

いろいろ姿勢を調整しながら深川節を繰り返して弾き込んでいきます
だいぶスムーズに弾けるようになりました

と、残り時間で早くも「熱田神戸節」が登場
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とてもシンプルな曲で、坪は1、2、3しか出てきません
しかし、テンポがとても難しいのです
しかも、問題の「はずんで」が登場

とても面白い歌詞です
都々逸(7、7,7,5調の歌)の代表的なヒット曲です

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神戸伝馬町に 二瀬がござる 思い切る瀬と 切らぬ瀬と
(神戸の花街に行こうか行くまいか迷っている)

おかめ買う奴ぁ 頭で知れる 油つけずの 二つ折り
(女郎買う奴は髪型で分かる、油をつけてないちょんまげ)
※髪油はベタベタだし香りがきついので、女郎買いの際にはつけないで行くのが習わしだった

ここのおかめは 山吹育ち 花は落ちても 実は生らぬ
(ここの女郎衆は田舎育ち 体を売っても心までは売らぬ)
※田舎娘の辛抱強さ、芯の強さをうたった

そいつはどいつだ どどいつどいどい
浮世はサクサク

(サクサク、は咲く咲く、の意だと思います)

この歌は全国で大ヒットしたので、あちこちでいろんな歌詞があります
三味線奏者の桃山晴衣さん(1939-2008年)が歌っているのには、こんな歌詞が付けられています

華表(とりい)二つ超えて宮まで行けば 尾のない狐に化かされた

宮の宿から雨降る渡り 濡れて行くぞえ 名古屋まで

おやせなされた 三日月さまよ やみのあげくのはずじゃもの

かわす枕がもの云うならば わたしゃはずかし床のうち


私はこの中で、おやせなされた三日月さまよ・・・というのが好きです
満月を過ぎ新月が近くなり次第に細くなっていく三日月と
苦界に身を沈めた遊女の心情がうまく重ねられています

この熱田神戸節は一小節くらいやったところで時間切れ

次回までの宿題となりました
深川は次回もう一回おさらいします

<本日の稽古帰り>

神田小川町
炭火焙煎珈琲 古瀬戸珈琲店

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棚には瀬戸物がずらり
いろんな焼き物のオブジェが飾ってあります
人の顔の花瓶は、飾る花によって髪型に見えたり帽子に見えたり・・・
スタンダードなクラシックに癒やされました

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