羽織の解き

羽織の解きの続きです。

布に傷をつけないよう、慎重に解いております。
なかなか大変です。・・・解くのも要領あるんだろうなぁ、順番とか。
仕立て上がりの着物のしつけを取るのとはワケが違う(^^;)

私は、自分の作品はほとんど半返し縫いか、時には全返し縫いです。
立体作品は中表に縫い合わせて表に返し、中にとても固くきっちりと綿を詰めるので、
縫い目が開いて来ないよう、どんなに大きいものでもしっかりと半返し縫いします。
運針はほとんど使ったことがありません。
そのため、並縫いは何だか縫い目が頼りないというイメージがあったのですが、
とんだ思い違いでございました。

羽織を解いて初めて分かりましたが、
運針を中心とした、着物の縫い方の合理的なことと言ったらないです。
縫い始めや縫い終わりなどを何針か半返し縫いすれば、端からほつれることはありません。
そして、着ていて力のかかるところをちゃんと計算した、補強した縫い方がしてあります。
あとは並縫いでもOKなのです。

↓裾部分に挟み込まれていた羽二重。
折り返した裾がぺったんこで貧相にならないよう、ふくらみを出すために入れてある。
このごく薄い一枚の布で効果を出すなんて究極の引き算の美学。あなどれない。



↓あき止まりなどの裏側。小さく切った共布で補強してあります。
きっちり糸が結ばれていて、解くの容易ではありません。



↓襟肩空きの、力のかかるところに補強で使う力布。
くるっとひねってある力布は初めて見ました。
てるてる坊主みたいでちょっと可愛い。



いろいろなことに感心しながら、解いております。



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